非管理のすすめ<上司ではなく顧客のために時間を使う>

umi組織に居た時を思い返しますと、
これまで自分は誰のために仕事をしていたのか?と思い返すときがあります。

上司や同僚へ「自分はちゃんと仕事していますよ!」と存在をPRすることに少なからずエネルギーを使っていたような気がします。そして、とにかく沢山のミーティングや打ち合わせに時間を使うことが必要でした。

それは、組織に居れば当たり前のことだと思います。
組織内の居心地の良さ、自由度は、その人がどれだけ組織で認められているかに比例しますし、
社内の関係性を円滑にしておかないとどこかで爆弾が破裂しますから、丁寧に仲間との打ち合わせをしようと思うのも当たり前です。

しかし独立している今感じることは、
組織人は、顧客=“自分達がこの組織でお金をいただける源泉” のために時間を費やすことが何より重要で、経営者もそう思っているはずだということです。

もちろん、社内の関係性を蔑ろにしてもいいということではありません。
社内外全員がそのビジネスに必要な人達なので、配慮が必要です。

しかし、最優先は顧客であり、上司ではないのです。

「報告が無い」と怒る上司がいます。
「俺に一言挨拶が無い」と機嫌を悪くする先輩がいます。

そのような上司様や先輩方は、「自分という存在を尊重してほしい」という気持ちで余計なホウレンソウまで求めてはいませんでしょうか?
そんな気持ちがある方は、その自己満足が会社の間接コストを押し上げていることを自覚してください。

「いやそうは言っても細かなホウレンソウがなければスピーディな判断ができなくなるじゃないか!
責任は俺が取るんだから!人はよく報告してくれる人を可愛がるものだ!
世渡りってのはだなー・・・」
と反論したくなる気持ちもわかります。

その通りですよね。私だってそう思うのでなるたけ周囲の人にマメにホウレンソウを、と思っています。
(強要されると萎えてしまいますが)
でも、人には求めないことにしました。必要なこと以外。

昨年アースカラービジネススクールで、未来工業株式会社さんのマネジメントを学ぶ講座を開催しました。

その会社は「ホウレンソウ」禁止で有名です。
なんと、社長が知らない間に新しい営業所が出来ていた、という話があるくらいです。
一言で言えば管理をしない会社なのです。

それはそれは驚くような仕組みやエピソードが盛りだくさんでした。
詳細はこちら⇒未来工業様講座詳細

瀧川社長のお話の中で一番印象に残っているのは、
「管理する側と管理される側がケンカしたら管理される側が勝つに決まっている。私は負けるケンカはしない」
ということでした。

管理しようとすると、管理される側から不要な反発心を呼び起こすことになります。
(背景には人は管理しないと怠けるという管理側の人間に対する性悪説があります。)

それなら管理しないよ、あなたたちは立派な大人なので信頼しているからよろしく、
となると、管理される側からは「この人の信頼は裏切れない」と性善な部分が呼び起されます。

象徴的なエピソードはタイムレコーダーの話でした。
未来工業には工場にもタイムレコーダーが無いのです。
勤務時間は自己申告制です。

瀧川社長いわく
「タイムレコーダーは二つの大きなコストになる。
 1つ目は、単純な購入費。
 タイムレコーダーで並んだせいで遅刻した、等のクレームを防ぐために、
 現場の至る所に設置しなくてはいけないから多数の購入費がかかる。
 2つ目は、タイムレコーダーの打刻データの解析をするための人件費。
 人を信頼すれば、この2つのコストを削減できる」

まさにその通りだと思います。

コンプライアンスや内部統制、ISOなど、大きな組織は社会的責任という名の下、多大な管理コストを支払っています。これらの管理を行うことで派生するモチベーションの低下という目に見えないコストもおまけとして発生します。

誰のためにどうして必要なホウレンソウなのか、誰のための何の管理仕事なのか、はっきりしないことはこれから削減する努力をしてみましょう。

アースカラーからの提言。

管理を少しづつやめてみよう。そこで生まれる時間を顧客のために使おう。
研究開発、商品開発、サービス向上策立案、顧客リレーション維持活動などやることは沢山あります。“組織の存続の源泉”である顧客のために頭と心と体を使いましょう。

内向きではなく社員全体が外向き。

そんな組織が社会から生かされると思います。